定期購入とサブスク、似てるけどどう違うの?女性中小企業診断士が現場で見た“関係を育てる仕組み”【東京・多摩】

女性中小企業診断士はるこの現場ノート


☕ きっかけは、自分でも「あれ?どうちがうの?」と思った瞬間から…💦

こんにちは!女性中小企業診断士のはるこです。
東京・多摩を拠点に企業支援やWebマーケティングで活動しており、支援の現場で気づいたことをまとめて発信しています🥰

もと通信教育の会社に20年もいた私は、いわば“サブスクのど真ん中”で働いてきた人間です。
だから、「サブスク?得意です!」と胸を張って言いたい。

……のですが。

ある食品メーカーさんとのご相談で、
「定期購入とサブスクって、結局どこが違うんでしょう?」と聞かれた瞬間、
思わず、言葉に詰まってしまいました。

あれ?たしかに似ている。
でも、うまく説明できない汗汗💦

そう感じて改めて整理してみたら、
定期購入とサブスクには“仕組みの違い”ではなく、“考え方の深い違い”がありました。

女性中小企業診断士

自分でもしっかり説明できるように、ここで調べた内容をまとめておきます~。
ちなみに今回は「ハルコアラ先生先生」が初登場です。

ハルコアラ先生

こんにちは、ハルコアラ先生です!はるこさんだけでは心もとないときに、優しくわかりやすく、色々サポートをさせていただきますね。


🍀 定期購入とサブスクの基本整理

観点定期購入サブスクリプション(サブスク)
提供する価値商品そのもの(モノ)体験・世界観・関係性(コト)
目的売上の安定・買い忘れ防止顧客の継続利用・ロイヤルティ構築
料金形態商品単位(例:毎月4,000円で1袋)会費制(例:月3,500円で定期便+特典)
顧客との関係売る人と買う人一緒に習慣を育てる仲間
価値の中心お得・便利さ共感・安心感・体験の連続性
成功の指標継続率・解約率LTV(生涯顧客価値)・口コミ・ファン化度合い

つまり──

💬 定期購入は「モノの流れを安定させる仕組み」
💬 サブスクは「関係を安定的に育てる仕組み」

同じ“毎月のお届け”でも、「目的」と「中心軸」が違うのです。

すっごくシンプルには「もの」を提供価値とするか、「こと」を提供価値とするか・・・の違いなんですね!

ハルコアラ先生

単発でポーンとやるのは“仕掛け”。
でもサブスクは、“関係をどう続けるか”の設計になってきます。


🪴 “名前だけサブスク”が増えている理由

ここ数年で「サブスク」という言葉はすっかり定着しました。
でも現場を見ていると、名前だけを置き換えただけの“なんちゃってサブスク”も少なくないように感じます💦

✔ 初回半額 → 自動継続
✔ 内容は毎回同じ
✔ 顧客との接点は配送メールのみ

これでは、実質は定期購入のまま。
「顧客との関係性」まで変わっていないのです。

本来のサブスクとは、

「届けるもの」ではなく「続けたくなる理由」を設計すること。

たとえば“毎月のお届け”の中に、

  • 季節の提案やレター
  • 会員限定の情報・レシピ・体験会
  • 小さな交流やストーリー

といった関係を育てる要素があるかどうかも、ひとつの分かれ目といえます。
例えば“お届け内容にレターを添える”という行為は、
企業が「商品中心」から「関係中心」へと舵を切ったサインとなるからです。

定期購入は、“売るための仕組み”。サブスクは、“信頼を積み重ねる仕組み”。
レターは「あなたを見ています」「一緒に成長しましょう」のサインなんですね🥰


🌸 定期購入とサブスクの「メリット・デメリット」

観点定期購入サブスクリプション(サブスク)
メリット(事業者側)・在庫管理がしやすい・システム導入が簡単・安定的な売上見込み・長期的な関係構築が可能・LTV(顧客生涯価値)が高まりやすい・口コミ・紹介が増える
デメリット(事業者側)・値引き依存で利益率が下がりやすい・解約率が高くなりがち・関係が浅い・運営工数(特典・情報発信)が増える・価値提供の継続が必要・初期構築コストがかかる
メリット(顧客側)・お得で手間がかからない・決まったペースで届く安心感・自分のペースに合わせやすい・付加価値(体験・情報)を楽しめる
デメリット(顧客側)・飽きやすい、余りやすい・惰性で続けてしまう・月額費の「元を取らなきゃ」心理が起きる・特典や仕組みが複雑だと離脱しやすい

でも手紙1枚入れるくらいなら、そんなに工数かからないんじゃないですか?って思いますよね…。
誰でもすぐにはじめられるのでは?

ハルコアラ先生

たしかに“手紙を入れる”という行為そのものは、ほんの数分でできるかも。でも、それだけで世界が変わるわけではないんです。
なぜなら、その一枚に「何を伝えたいか」を設計する時間が、本当のサブスクづくりだから。

なるほど!単なるお知らせや販促チラシではなく、
「あなたの生活の一部になれてうれしい」「この季節、こんなふうに使ってみてくださいね」
という相手へのメッセージなんですね。


🌿 現場で見た実例の変化(食品・サプリ分野)

タイプ定期購入モデルサブスク型に進化した事例
健康食品ブランド毎月30日分を定期配送。初回割引あり。「健康習慣プログラム」として、月ごとにテーマを設定。LINEで習慣サポート+ミニレター付き。
ナチュラルスイーツブランド月1回おまかせセットをお届け。“季節を楽しむ通信”として、背景ストーリーや素材紹介を添付。ファン投稿が急増。
発酵食品ブランド定期便で同じ内容を出荷。“味噌を育てる1年プログラム”として、お手入れ動画やコミュニティを提供。継続率が倍に。

いずれも共通していたのは、
「お得」ではなく「気持ちが続く仕掛け」を作ったこと。
顧客が“買っている”から“関わっている”に変わると、継続率が一気に変わります。


📈 経営設計の視点から見た「定期購入」と「サブスク」

経営視点定期購入サブスク
目的KPI継続率・解約率LTV・NPS(推奨度)・紹介率
成長ドライバー広告投入と新規顧客数継続体験とファン化率
必要リソース在庫・物流・決済コンテンツ・発信・顧客接点
マーケティング軸割引・利便性訴求共感・体験・ストーリー発信
本質仕組み(システム)関係(コミュニティ)

定期購入は“継続率”を追うけれど、サブスクは“関係の質”まで見ていくんですよね。
定期購入=「続いているか」、サブスク=「どう続いているか」まで見るイメージですよね。
例えばLTV(生涯顧客価値)とか…。でも計算が難しそう💦

ハルコアラ先生


難しく考える必要はないですよ。
LTV(生涯顧客価値)は、ざっくり言えばLTV = 平均月額 × 平均継続月数。
つまり、1人のお客さまが“どれくらいの期間、どんな気持ちで関わってくれるか”を数字で見える化したものなんです。
だから、売上を追う指標というよりも、信頼の深さを測る指標なんですよ。

“どんな気持ちで関わってくれるか”を数字で見る──
なるほど、それが“関係の質”を追うってことなんですね。


🌼 女性中小企業診断士としての結論

サブスクとは、「売上を積み上げる仕組み」ではなく、
「関係を積み上げる経営」だと思います。

東京・多摩エリアでの毎日の支援現場でも、
「継続の仕組み=温度の設計」という感覚を持つ商品やサービスほど、
ファンに愛されて長く続いていると感じます。


✨ まとめ

以下に今日の学びをまとめてみました!

観点定期購入サブスク
目的売上安定関係継続・ファン育成
中心商品世界観・体験
継続理由お得だから共感・体験があるから
成功指標継続率LTV・口コミ・紹介率
必要スキル物流・仕組み発信・物語設計・顧客理解

💬 おわりに

通信教育の世界で「続ける仕組み」を作ってきた私にとって、
サブスクとはとても馴染みのある概念でした。
でも、改めて中小企業支援の現場に立つと──
「サブスクの本質は、”会社と人との関係性”にある」
と強く感じます。

サブスクとは、“モノを定期的に送る仕組み”ではなく、
“ありがとうが定期的に届く関係”。

わたしもクライアントさんと、そんなサイクルを一緒に育てていけたらと思います🌿


お気軽にお問い合わせください。また、LINEからも最新情報やセミナー案内をお届けしています。
ぜひご登録ください✨

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA