副業・起業は、逃げ道じゃなく「自分で選ぶ」一歩|40代・50代女性のための自己決定理論

40代・50代の会社員女性が起業するために知っておくこと

こんにちは!中小企業診断士のはるこです。
東京多摩エリアで
女性の起業支援
Webマーケティング支援を
行っています。


私も20年以上会社員だったのですが、
みなさんが会社員として働きながら、
副業や起業を考え始めたとき

最初に気になるのは、きっとこんなことではないでしょうか。


何を始めればいいのか。
自分にできることはあるのか。
SNSをやった方がいいのか。
会社を辞めずに始められるのか。
本当にお金になるのか。


もちろん、どれも大切な問いです。

でも、40代・50代から副業や起業を考えるとき、
私はその前に、もうひとつ大事な問いがあると思っています。


それは、
「私はこれを、自分で選んでいる」
と思えるかどうかです。


副業や起業は、単なる収入づくりではありません。


自分の経験、価値観、時間の使い方、
これからの働き方を見直す機会でもあります。


だからこそ、上を目指すことより先に、
まずは「自分で選んでいる感覚」を取り戻すこと。

これが、長く自分らしく事業を育てていくための土台になるのだと思います。





40代・50代の副業起業で、最初に必要なのは「自分で選ぶ感覚」

40代・50代で副業や起業を考え始める方の多くは、
すでにたくさんの役割を持っています。

会社での役割。
家庭での役割。
親としての役割。
地域や人間関係の中での役割。

長く働いてきたからこそ、責任もあります。
経験もあります。

一方で、こんな気持ちが出てくることもあります。


「今さら何かを始めてもいいのかな」
「もう遅いんじゃないかな」
「でも、このままでいいのかな」


会社員として長く働いていると、
自分で選んでいるつもりでも、いつの間にか
「選ぶ」より「合わせる」が増えていることがあります。

上司の期待に合わせる。
組織の方針に合わせる。
家族の予定に合わせる。
周りの空気に合わせる。

それは、決して悪いことではありません。

社会の中で働き、生活していくうえで、
必要な力でもあります。

でも、合わせることが続きすぎると、
ふとしたときに、こんな問いが出てきます。


私は、本当は何を選びたいんだろう。


副業や起業は、
その問いに向き合うきっかけになります。

いきなり会社を辞める必要はありません。
大きなビジネスを作る必要もありません。
最初から完璧な事業計画を作る必要もありません。

まずは、今の自分が納得できる小さな一歩を選ぶこと。

その「自分で選んでいる感覚」が、
副業起業の出発点になります。




「自分軸」は、強い意志のことではない

「自分軸」という言葉があります。

とても便利な言葉ですが、
少し曖昧でもあります。

自分軸というと、こんなイメージがあるかもしれません。

  • ブレない人
  • やりたいことが明確な人
  • 周りに流されない人
  • 強い意志を持っている人

もちろん、それもひとつの姿です。

でも、私は自分軸を、
もっと日常的なものとして捉えています。


ひとこと

自分軸は、立派な理念を語れることだけではありません。
「私は、これを自分で選んでいる」と思える感覚。
ここから始まるのだと思います。


大きな夢がなくてもいい。
立派な理念が、まだ言葉になっていなくてもいい。
自信満々でなくてもいい。

ただ、今やっていることに対して、

「誰かに言われたから」
「周りがやっているから」
「置いていかれそうだから」
「不安だから、とりあえず」

だけではなく、


今の私は、これを選んでいる。


そう思えるかどうか。

ここが、自分軸のはじまりなのだと思います。

たとえば、同じSNS発信でも、

「やらなきゃいけないから投稿する」のと、
「必要な人に届けたいから投稿する」のでは、
続ける力が変わります。

同じ価格設定でも、

「高くしないと成功できないから上げる」のと、
「この価値を届けるために、この価格にする」と決めるのでは、
言葉の強さが変わります。

同じ学びでも、

「不安だから次の講座に申し込む」のと、
「今の課題を解決するために学ぶ」のでは、
お金と時間の使い方が変わります。

行動は同じに見えても、
その奥にある「選んでいる感覚」が違うのです。




自己決定理論で見る、続けられる副業起業の3つの土台

この「自分で選んでいる感覚」を考えるうえで参考になるのが、
心理学の自己決定理論です。

自己決定理論は、
エドワード・デシとリチャード・ライアンによって提唱された、
人の動機づけに関する理論です。

人が前向きに行動し続けるためには、
主に次の3つの基本的な心理的欲求が大切だとされています。


自己決定理論の要素 副業起業に置き換えると
自律性 自分で選んでいる感覚
有能感 少しずつできるようになっている感覚
関係性 誰かとつながり、役に立てている感覚

これを副業起業に置き換えると、こうなります。


自律性
→ 私は、これを自分で選んでいる。

有能感
→ 少しずつ、できることが増えている。

関係性
→ 誰かの役に立てている。


副業や起業を続けるうえで必要なのは、
気合いだけではありません。

「自分で選んでいる」
「少しずつできるようになっている」
「誰かの役に立てている」

この3つの感覚があるからこそ、
途中で迷っても、また戻ってくることができます。




自律性:私はこれを自分で選んでいる

副業起業でまず大切なのが、自律性です。

ここでいう自律性とは、
「誰にも頼らず、全部ひとりで決める」という意味ではありません。

家族の事情もある。
会社の状況もある。
時間や体力の制約もある。
収入への不安もある。

40代・50代の副業起業は、
自由だけでできるものではありません。

むしろ、いろいろな制約がある中で始めるものです。

それでも、限られた条件の中で、

  • 何をやるのか
  • どこまでやるのか
  • 誰に届けたいのか
  • どんな働き方にしたいのか
  • 何を引き受け、何を引き受けすぎないのか

を自分で考え、選んでいく。

これが、副業起業における自律性です。


ひとこと

「自由にできること」だけが自律ではありません。
制約がある中でも、どこに自分の意思を置くか。
そこに、自分らしい選択があります。


たとえば、会社員のまま副業を始める場合、
使える時間は限られます。

平日の夜にやるのか。
土日の午前だけにするのか。
まずは月1回の相談サービスから始めるのか。
SNS発信だけを先に整えるのか。

どれが正解ということではありません。

大事なのは、他人の成功パターンをそのまま真似することではなく、
今の自分の生活に合う形を選ぶことです。


私には、今この始め方が合っている。


そう思えることが、続ける力になります。




有能感:少しずつできるようになっている

次に大切なのが、有能感です。

有能感というと、
「すごいスキルがある」
「専門性が高い」
「実績が多い」
ということをイメージするかもしれません。

でも、副業起業の初期に必要なのは、
最初から完璧な実力を持っていることではありません。


大切なのは、
少しずつできるようになっている感覚です。


40代・50代の方は、
すでに多くの経験を持っています。

仕事で積み重ねてきたこと。
人を支えてきたこと。
家庭や地域で担ってきたこと。
失敗しながら学んできたこと。
誰かに自然と相談されてきたこと。

ただ、それがまだ、
「商品」や「サービス」として整理されていないだけ、
ということも多いです。

だから最初に必要なのは、
いきなり新しい資格を取ることだけではありません。

まずは、自分の経験を棚卸ししてみることです。

  • どんな相談を受けることが多かったか
  • 人から何を褒められてきたか
  • 苦労して乗り越えてきたことは何か
  • 誰のどんな悩みに役立てそうか
  • 小さく試せる形は何か

そして、小さく出してみる。

知人に話を聞いてみる。
モニター価格で提供してみる。
SNSで自分の考えを発信してみる。
感想をもらって改善してみる。

この繰り返しの中で、


「私にもできることがある」
「少しずつ形になってきた」
「この方向なら、もう少し試せそう」


という感覚が育っていきます。

副業起業は、最初から完成品を出すものではありません。

小さく試しながら、
自分の有能感を育てていくものです。




関係性:誰かの役に立てている

3つ目は、関係性です。

副業や起業というと、
つい「自分が何を売るか」に意識が向きます。

でも、事業は自分ひとりでは成り立ちません。

そこには必ず、届ける相手がいます。

誰の役に立ちたいのか。
誰の悩みを軽くしたいのか。
誰に「それが欲しかった」と言ってもらいたいのか。

この関係性が見えてくると、
副業起業はぐっと続けやすくなります。

なぜなら、「稼げるかどうか」だけではなく、


この人の役に立てた。


という実感が、次の行動の力になるからです。

特に40代・50代の副業起業では、
自分の経験と誰かの悩みがつながる瞬間があります。

自分が悩んできたこと。
乗り越えてきたこと。
仕事の中で身につけたこと。
人より少し詳しいこと。
自然と相談に乗ってきたこと。

それは、今まさに同じように悩んでいる誰かにとって、
価値になるかもしれません。

副業起業は、
「自分探し」で終わるものではありません。

自分の経験を整理し、
それを必要としている人につなげていくこと。

そこに、事業としての意味が生まれます。




会社員のまま始める副業は、自分を選び直す練習

副業というと、
「会社を辞める準備」と考える方もいます。

もちろん、将来的に独立を目指す方もいるでしょう。

でも、すべての人がすぐに会社を辞める必要はありません。

むしろ、40代・50代の副業起業では、
会社員のまま小さく始めることに大きな意味があります。


ひとこと

副業は、会社から逃げるためだけのものではありません。
自分の人生を、自分の手に少しずつ戻していくための選択肢でもあります。


会社の中では、どうしても役割があります。

この部署の人。
この肩書きの人。
この仕事を担当する人。
この評価制度の中で見られる人。

でも、副業では少し違います。

自分は何を届けたいのか。
どんな人に出会いたいのか。
どんな価値を言葉にしたいのか。
どんな働き方なら続けられるのか。

それを、自分で考える必要があります。

もちろん、最初は迷います。
むしろ、迷って当然です。

でも、その迷いの中で、
少しずつ自分の言葉を取り戻していく。

「私は、こういう人の役に立ちたい」
「私は、この経験を活かしたい」
「私は、この働き方を試してみたい」

そうやって小さく選ぶことが、
自分軸を育てていきます。




まずは「小さく選ぶ」ことから始めよう

では、実際に何から始めればよいのでしょうか。

最初から大きな決断をしなくて大丈夫です。

会社を辞めるかどうか。
本格的に開業するかどうか。
高額商品を作るかどうか。

そうした大きな判断の前に、
まずは「小さく選ぶ」ことから始めてみてください。

たとえば、次のような問いです。


  • 私は、どんなテーマなら時間を忘れて話せるだろう
  • これまで人からよく相談されたことは何だろう
  • 自分が苦労して乗り越えてきたことは何だろう
  • 誰のどんな悩みなら、力になりたいと思えるだろう
  • 週にどのくらいなら、副業準備に時間を使えるだろう
  • まず試すなら、どんな小さな形が現実的だろう

この問いに答えるだけでも、
自分の中にある選択肢が見えてきます。

そして、見えてきたものを、
いきなり商品にしようとしなくても大丈夫です。

まずは、メモに書く。
誰かに話してみる。
SNSで一言発信してみる。
知人に小さくヒアリングしてみる。
モニターとして試してみる。

その小さな行動の中で、

「これは違うかもしれない」
「これは少し手応えがある」
「この人たちの役に立てそう」

という感覚が見えてきます。


自分軸は、頭の中だけで完成するものではありません。
小さく選び、小さく試し、小さく振り返る中で育っていきます。





まとめ:上を目指す前に、自分の足元を整えよう

副業や起業を考えると、
つい「もっと上を目指さなきゃ」と思ってしまいます。

もっと稼げるようにならなきゃ。
もっと発信しなきゃ。
もっと学ばなきゃ。
もっとすごい人にならなきゃ。

もちろん、成長したい気持ちは大切です。

でも、その「もっと」は、
本当に自分で選んでいるものでしょうか。

誰かと比べて焦っているだけではないでしょうか。
不安を埋めるために、次の行動を探しているだけではないでしょうか。

40代・50代の副業起業で大切なのは、
いきなり上を目指すことではありません。

まずは、自分の足元を整えること。

自己決定理論でいうなら、

  • 自律性:自分で選んでいる感覚
  • 有能感:少しずつできるようになっている感覚
  • 関係性:誰かの役に立てている感覚

この3つを育てていくことです。

副業は、会社を辞めるためだけの準備ではありません。

自分の経験を見直し、
これからの働き方を選び直し、
誰かに価値を届けていくための小さな実験でもあります。


最後に、ひとつ問いを置いておきます。

私は、何を自分で選びたい?


最初の一歩は、大きくなくて大丈夫です。

自分で選んだ一歩は、小さくても強い。

その積み重ねが、
あなたらしい副業起業の軸になっていきます。




参考
Self-Determination Theory公式サイト
https://selfdeterminationtheory.org/theory/

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