独立2年目、提案の引き出しが増えたからこそ気をつけたいこと

女性中小企業診断士のリアル2

提案の引き出しが増えたからこそ、相手を見る時間を減らしてはいけない。

独立して2年目に入り、少しずつ「提案できること」が増えてきました。

起業相談、デジタルマーケティング、SNS、AI活用、導線設計、Canva。

以前よりも、相談を受けたときに「こうしたら良さそう」と思える選択肢が増えています。

目の前の方の課題に対して、以前よりも具体的な提案ができるようになった。
これは、自分の中でも少しずつ経験が積み上がってきた証拠なのだと思います。

でも一方で、最近少し気をつけたいなと思うこともあります。

提案の引き出しが増えたからこそ、相手を見る時間を減らしてはいけない。

そんなことを、反省も踏まえてあらためて考えるようになりました。


独立1年目は、まず聞くことに必死だった

独立してすぐの頃は、目の前の相談に向き合うことで精いっぱいでした。

相談者の方が何に困っているのか。
どこで止まっているのか。
本当は何を望んでいるのか。

まず聞く。
整理する。
一緒に言葉にしていく。

「この人にとって、本当の課題はどこにあるのだろう」

そこを探る時間が、自然と長かったように思います。

もちろん、提案もしていました。

ただ、今ほどすぐに「この方法がよさそう」と思いつくわけではありませんでした。

だからこそ、相手の話をよく聞きながら、少しずつ一緒に考えていたのだと思います。


2年目になると、答えが少し早く見えるようになる

2年目に入ると、少しずつ経験が増えてきます。

似たような相談に出会うこともあります。

たとえば、

  • 発信の方向性が決まらない
  • サービスの強みを言葉にできない
  • ホームページやSNSの導線が整っていない
  • AIを使ってみたいけれど、どう使えばよいかわからない
  • やることが多すぎて、何から手をつければよいかわからない

こうした相談に触れる中で、こちら側にも少しずつ「型」のようなものができます。

この場合は、まずターゲットを整理した方がよさそう。
この場合は、投稿テンプレートを作ると続きやすそう。
この場合は、AIを壁打ち相手にすると進みそう。
この場合は、導線を見直した方がよさそう。

そんなふうに、以前よりも早く選択肢が見えるようになります。

これは、悪いことではないと思います。

支援者として、提案の引き出しが増えることは大切です。

ただ、ここに小さな落とし穴があるのだと思います。


提案したのに、次回ほとんど進んでいなかった

ある相談のあとで、少し「あれ?」と思ったことがありました。

その場では、課題も整理できたように感じました。
やることも決まりました。
こちらとしては、「これなら次回までに少し進むかもしれない」と思っていました。

でも、次にお会いしたとき、ほとんど進んでいませんでした。

最初は、少し戸惑いました。

前回、けっこう具体的に整理したはず。
やることも決めたはず。
方向性も、そんなに外れていなかったはず。

それなのに、なぜ進まなかったのだろう。

あとから考えると、そこにこそ見直すポイントがあったのだと思います。

提案した内容が、まったく間違っていたわけではありません。
方向性としては、必要なことだったと思います。

ただ、その方にとって、それは本当に「次回までにできる形」になっていたのか。

やる意味に納得していただけていたのか。
どこで手が止まりそうかを、一緒に確認できていたのか。
最初の一歩は、十分に小さかったのか。
一人でできる前提にしすぎていなかったか。

そこまで見る前に、私は少し早く「では、これをやりましょう」と進めてしまっていたのかもしれません。

こちらが「できそう」と思うことと、相手が「自分でもできそう」と思えることは違います。

この違いを見落とすと、正しい提案でも、次回までの行動にはつながらない。

そのことを、あらためて考えるきっかけになりました。


正しい提案でも、届かないことはある

こちら側に答えが早く見えるようになると、つい提案も早くなります。

「NotebookLMを使うと整理しやすいですよ」
「Canvaでテンプレートを作ると楽になりますよ」
「まず導線を整理しましょう」
「USPを言語化しましょう」
「投稿の型を作りましょう」

どれも、間違ってはいません。

でも、正しい提案でも、相手がまだ受け取れる状態でなければ、行動にはつながらないことがあります。

たとえば、「Instagramが続かない」という相談があったとします。

こちらから見ると、投稿テーマを整理して、Canvaでテンプレートを作り、AIで下書きを作れば、かなり負担は減らせそうに見えます。

でも、その方の中では、実は別のことが引っかかっているかもしれません。

自分の発信に自信がない。
顔出しに抵抗がある。
知人に見られるのが怖い。
過去に投稿して反応がなく、少し傷ついた。
「ちゃんとしたことを書かなければ」と思いすぎて、手が止まっている。

そうした背景を見ないまま、こちらが先に解決策を出してしまうと、提案は正しくても、相手の中では重たく感じられることがあります。

「それができたら苦労しないんです」

言葉には出さなくても、そんな気持ちになることもあるのではないかと思います。


「価値提供しなきゃ」が、前のめりにさせる

支援者として仕事をしていると、「ちゃんと価値を出さなければ」と思います。

せっかく相談に来てくださったのだから、役に立つことを伝えたい。
具体的な方法を持ち帰ってほしい。
相談してよかったと思ってほしい。

特に独立して仕事をしていると、自分の価値を自分で示していく必要があります。

だからこそ、つい提案したくなる。

「これもできます」
「あれも使えます」
「この方法もあります」

そうやって、引き出しの中身を見せたくなることがあります。

でも、相談者の方が求めているのは、必ずしも「たくさんの選択肢」ではないのだと思います。

むしろ、

今の状況を整理したい。
何から手をつければよいか知りたい。
自分にもできそうな形にしたい。
一人では止まってしまうところを、一緒に進めたい。

そういうことなのかもしれません。

支援者としての価値は、たくさん提案できることだけではない。

相手が動ける形に整えることにもある。

ここを忘れないようにしたいと思いました。


提案の前に、ひとつだけ確認する

それ以来、自分の中で大事にしたいと思っている質問があります。

「もしこれをやるとしたら、何が障害になりそうですか?」

とてもシンプルな質問です。

でも、この一言を挟むだけで、見えてくるものがあります。

時間がない。
やり方がわからない。
自信がない。
一人だと後回しになる。
必要だとは思うけれど、まだ気持ちが追いついていない。

そうしたことが見えてくると、提案は少し変わります。

やることを減らす。
期限を短くしすぎない。
最初の一歩をもっと小さくする。
一人でやる前提にせず、次回一緒に進める形にする。

提案の質を下げるのではありません。

相手が動けるサイズに調整する。

ここが、伴走支援の大事なところなのだと思います。


提案の引き出しが増えたからこそ、相手を見る時間を減らさない

独立2年目になり、少しずつ提案できることが増えてきました。

それは、とてもありがたいことです。

起業相談も、デジタルマーケティングの支援も、AI活用の支援も、SNSや導線設計の支援も、これからもっと磨いていきたいと思っています。

ただ、引き出しが増えたからこそ、気をつけたい。

相手の話を聞ききる前に、こちらの中で答えを決めつけないこと。
「これが正しい」と思ったときほど、相手が本当に動ける状態かを確認すること。
今の相手に必要なものを、必要な順番で、一緒に選ぶこと。

正しいことを伝えるだけではなく、相手が動ける形にする。

提案の引き出しが増えたからこそ、相手を見る時間を減らさない。

独立2年目の今、自分への点検メモとして残しておきたいことです。


あなたらしさを、一緒に考えていきましょう

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そんな方は、まずは一度、今の状況を整理するところから一緒に始めていきましょう。

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