AIはドラえもんのポケット?「PoC」という考え方|小さな会社こそ「まず作ってみる」ができる時代

最近よく聞く「PoC」という考え方|小さな会社こそ「まず作ってみる」がおすすめ
最近、仕事をしながらよく思います。
AIって、ドラえもんのポケットみたいだな。
文章を書いてくれる。
企画書も作れる。
チラシも作れる。
Webサイトのイメージも作れる。
「こんなのあったらいいな」と言うと、とりあえず何かが出てくる。
もちろん、出てきたものがそのまま完成品になるわけではありません。
でも最近、AIを使っていて「これは大きいな」と感じるのは、成果物が簡単に作れることだけではありません。
「まず作ってみる」が、ものすごく簡単になったこと。
これが、小さな会社の仕事の進め方をかなり変えるんじゃないかと思っています。
コンサルの現場で「次回までに」が減ってきた
私は仕事柄、クライアントさんと一緒に、
「誰に届けるのか」
「この商品の強みは何なのか」
「何を価値として伝えるのか」
「どの方向で進めるのか」
といったことを整理していきます。
つまり、まずは言語化して、方向性や戦略を決める。
ここまでは、これまでもやってきたことです。
でも以前は、その先が結構長かった。
「では、この方向で企画書を作ってみましょう」
「次回までに告知の内容を考えましょう」
「チラシにすると、どんな感じになるでしょうね」
方向性は決まったけれど、実際に形になって確認できるのは、その次。
場合によっては、デザイナーさんや制作会社さんにお願いする必要もありました。
ところが今は、ここが大きく変わっています。
方向性が決まったら、そのままモックまで作れる。
「じゃあ、ちょっと作ってみましょうか」
が、その場でできるようになりました。

最近、“じゃあ作ってみましょう”って、その場で作っちゃうことが増えたんですよね。

それは、とても理にかなっていますよ。

え、そうなんですか? 私、せっかちなだけかと思ってました。

ふふ。ちゃんと名前のある考え方です。PoCのサイクルが、AIによってずいぶん短くなっているんですね。

……PoC?
PoCって、何?
PoCとは、【Proof of Concept(概念実証)】の略です。
……と言われても、ちょっと難しいですよね。
ものすごく簡単に言えば、
「本当にいけそう? まず小さく作って試してみよう」
という考え方です。
最初から時間もお金もかけて完成品を作るのではなく、まず小さく形にしてみる。
実際に見せたり、使ってもらったりして、
「これはいけそう」
「ここは違う」
「だったら、こう直そう」
と確かめながら進めていきます。

とりあえず作っちゃう?

“とりあえず”というより、“確かめるために作る”ですね。完成させるためではなく、次の判断材料を得るために作るんです。

なるほど。正解なんて出してみないとわかんないですもんね。

そうです。大切なのは、“最初から正解を作る”ことではないんです。
AIって、ドラえもんのポケットみたい

そして、このPoCをものすごくやりやすくしたのがAIです。
最近、本当に思います。
AIって、ドラえもんのポケットみたい。
「こんなサービスを考えているんだけど」
と言葉にすれば、企画書のたたき台が出てくる。
「これをお客様に伝えたい」
と言えば、チラシや告知文になる。
「Webページにしたら、どんな感じ?」
と聞けば、構成やモックまで作れる。
企画書。
チラシ。
Webサイト。
SNS投稿。
お客様向けの資料。
画像。
動画。
以前なら、それぞれ作るのに時間がかかったものが、今はどんどん形になって出てきます。
もちろん、ポケットから出てきたものを、そのまま完成品として使えるとは限りません。
でも、ここで大事なのは、
完成品が一発で作れることではありません。
まず「見えるもの」を作れること。
これが、とても大きいのです。
「これでいきましょう」の次が、すぐ作れる
私はコンサルティングの現場で、まず言語化をとても大切にしています。
誰に届けるのか。
どんな課題を解決するのか。
なぜ、この会社がやるのか。
何を提供するのか。
ここを曖昧にしたまま、AIに「チラシ作って」とお願いしても、いいものはできません。
だから、まず一緒に考える。
そして、
「この方向でいきましょう」
まで決める。
AIが大きく変えたのは、その次です。
以前なら、
言語化 → 戦略を決める → 持ち帰る → 作る → 次回確認
だったところが、
今は、
言語化 → 戦略を決める → その場でモックを作る
まで進められるようになりました。

そうそう。最近、“次回までに作っておきますね”が減ったんですよ。その場で見たほうが早いんですよね。“こんな感じ?”って。

ええ。言葉だけで議論する時間が短くなります。形が見えれば、判断できますから。
作れるから、「試す」まで進める
AIのすごさというと、
「文章が書ける」
「画像が作れる」
「資料が作れる」
という話になりがちです。
もちろん、それも便利です。
でも、仕事の現場で本当に大きいのは、
作れるから、次に進めること。
だと思っています。
企画書のモックができれば、社内で見せられる。
チラシができれば、お客様に見せられる。
Webページができれば、実際の見え方を確認できる。
告知物ができれば、小さく募集して反応を見ることもできる。
つまり、
「作る」までの時間が短くなったことで、「試す」までの距離も短くなった。
そして、試した結果を見て、また直せる。
ここまで来ると、AIは単なる「制作を楽にしてくれる道具」ではなくなってきます。
AIでできる「小さく作って試す」サイクル
今回、私が現場で感じている流れを整理すると、こんなサイクルになります。
言語化する
↓
方向性・戦略を決める
↓
モックを作る
↓
試す
↓
直す
↓
また言語化・戦略へ
企画書でも、チラシでも、Webでも同じです。
まず考える。
形にする。
見せる。
反応を見る。
直す。
そして、また試す。
AIによって、この一周を回すスピードがぐっと速くなりました。

やっぱり、作るまでの時間がぐっと減ると、仕事がどんどん進む気がします。

作るまでの時間が短くなったことで、仮説から次に進む時間も、ぐっと短くなったということです。
小さな会社こそ、この変化は大きい
大きな会社なら、
企画する人。
デザインする人。
Webを作る人。
資料を作る人。
動画を作る人。
それぞれ専門の担当者がいるかもしれません。
でも、小さな会社や個人事業主では、そうはいきません。
人も限られている。
予算も限られている。
だから以前は、
「やってみたいけれど、作るところまで手が回らない」
ということがたくさんありました。
AIは、このハードルをかなり下げてくれます。
一人ですべてを完璧にできる、という意味ではありません。
でも、
まず作ってみる。
誰かに見せてみる。
反応を見て直してみる。
ここまでなら、小さな会社でもかなりやりやすくなりました。
モノづくりの会社なら、3Dプリンターなどと組み合わせることで、実物の試作品まで含めてこのサイクルを速くできるケースもあるでしょう。
でも、これは製造業だけの話ではありません。
サービス業でも、小売でも、士業でも、個人で仕事をしている人でも、
「アイデアを形にして、試す」
ことはできます。
「考えてから作る」から、「作りながら考える」へ
AIを使うようになって、私自身の仕事の進め方も少し変わりました。
もちろん、考えなくてよくなったわけではありません。
むしろ、
誰に、何を、なぜ届けるのか。
ここは今まで以上に大切です。
でも、頭の中だけで完璧になるまで考え続けなくてもいい。
ある程度方向性が見えたら、
一度、作ってみる。
そして、
「これ、いいね」
「ここは違うね」
「だったら、こうしよう」
と、実物を見ながら考える。
考えてから作る。
だけではなく、
作りながら考える。
そんな仕事の進め方が、小さな会社でもできるようになってきたのだと思います。

ドラえもんのポケットって、欲しいものを出して終わりじゃなかったんですね。

ええ。大切なのは、出てきたものをどう使うかです。AIがあるからこそ、人は“何を試すのか”“どう判断するのか”に、より力を使えるようになりますね。
なるほど。
私が最近感じていた、
「なんだか、クライアントさんとの仕事がすごく進む」
の正体は、これだったのかもしれません。
AIで何でも簡単にできるようになった、というより、
アイデアと現実の距離が、ぐっと近くなった。
だから、小さく作れる。
すぐ試せる。
直して、また進める。
小さな会社にとって、この変化はかなり大きい。
小さな会社にも、ドラえもんのポケットができた。
私は最近、そんなふうに感じています。

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